男着物種類についてQ&Aをご紹介しています。
A. 着流しという言葉は、通常は着物に帯を締めただけの姿を言います。ただし従来は、袴をつけない羽織と着物だけの姿を着流しと表現していて、現在でも時折、その意味で使われることもあります。
女性の場合は帯付きと言って、着物に帯を締めた姿が正装であるのに対して、男性の場合は、羽織を着た姿が正装になります。男性の着流し姿は、略式の装いで普段着のスタイルという位置づけになります。
参考に着流しで必要な着物の付属品は、6つあります。
着物、帯、腰紐(マジックベルト)足袋、草履、長襦袢+下着(半襦袢+ステテコ)です。
最低限、着物姿になるには、これらが必要です。
着流しは、着物姿の基本形です。着流しに羽織を羽織ると外出着になり、袴をつけると略礼装になります。もっと詳しく言えば、礼装ではない普段着用の袴もありますので、このような場合は略礼装ではありませんが、和装を大まかに分類すれば着流し姿、羽織姿、羽織袴姿と分類されます。
着流しがふさわしいシーンは、部屋着として日常的な場所での用途です。あるいは、普段着感覚で外出用に羽織を着なくても、着流しで近所に出かけることもできるでしょう。
また、着流しは季節の装いにも関連しています。着流しで外出できるのは、春先から夏、初秋の暖かい時期がふさわしいです。10月から寒くなる季節になれば、外出には羽織を着るのが一般的ですが、暖かい季節の5月にもなれば、羽織を着なくても、着流しだけでも寒くはありません。暖かい季節は、着流しは、気軽な日常着として活用されています。