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サイトマップ お分かりにならない点は、どうぞお問合せ下さいませ。 店主の振袖お見立て体験記

1) お母様の喜び

笑顔VS失望 その明暗を分ける体験物語

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K様(お母さま)は当店のお客様で、とてもお世話になっております。

お嬢さまが振袖のご購入する時期になってから、たくさんのパンフレットが自宅に届くようになってから真剣に振袖選びを考え始めたそうです。

K様もお振袖の時はぜひ・・と言ってからちょっとご無沙汰してました。

その後、ある時期にお目にかかれる機会があって、K様が言うにはなんと
「どこのパンフレットみても私が気に入るものはひとつもないんですよ・・」

「今までに家に送られてくる 振袖のパンフレットさえ、ぜ〜んぶ見ても私が気にいるのは全然ないのよ・・」 と言われたのです。 (まったくないというのはちょっと珍しいくらいなんです)

私は 「では、Kさまはどのようなイメージのものをお探しですか?」と聞くと Kさまは 「私は伝統的な古典柄がいいのよね」

「あぁ、それならこんな感じはどうでしょうか?」と私が差し出したカタログを見て
「いや〜、ちょっと違うんですよ」

「 もっと伝統的な古典で格調高いもの 」 と言われました。

ここで私はピンと来ました。

「K様、そのイメージに合うものでしたら日本で一番と言われる古典柄のオリジナル友禅染めがございます」

「普段扱ってないので、東京の展示会でご覧頂くようになると思いますが、作品は素晴らしいです。有名なところですから、ここならよいかと思いますよ」と、その後カタログを取り寄せて

「K様、こちらをご覧頂けますか?」
K様は 豪華な写真カタログのページをぱらぱらめくり、
「いや〜、これは、みんないいですね。どれも私の好みです!」 
と満面の笑み。

日本で一番と言われるだけあって、格式高いもの、最高の柄が揃ってます。
ここなら間違いありません。

Kさまはこのカタログ見ただけで
「娘が都合ついたら東京の展示会にぜひお願い致します」

と期待に胸を弾ませ、当日を迎えました。

さて、面白いのはこれからです。意外な展開が・・

「おはようございます!」

Kさん親子は明るい笑顔で、東京の某所で開催される振袖展示会の会場にお揃いでお見えになりました。

「展示会場の場所、すぐお分かりになりましたか?」

「はい。今日はどうぞよろしくお願い致します」

「こちらこそ、どうぞよろしくお願い致します」

早速に会場に入ると、ところせましと、もう凄い数の振袖の数々早速に会場に入ると、所せましと、膨大な振袖の中をぐるりと会場を見渡しながら、まずは一周するだけで大変…

K様親子の真剣な眼差しは私にも伝わり、私も実は早くから来て、下見をしておいたので、Kさまのお好みの振袖を何枚かみておきました。

そして、15分後,ついにKさま親子の気に入る振袖を発見、第一候補と第二候補数枚、
「これ、いいですね〜 ちょっとはおって見ましょうか?」
「そうね、ちょっと着てみましょう。」
「どうですか? こんな感じなんですけど」

第一印象が抜群のその綺麗なブルー系の振袖はそれは、それはお似合いでした。

「でも、他のも少し着て見ましょうか。」

「ほら、こんな感じどう?」
「いいね〜、でもやっぱり最初着たのが一番だね」

とこんな感じで2枚〜3枚の振袖をしばらく着てから、なんと言っても最初の振袖がとにかくよく似合うのです。

「そうね、やっぱり振袖はこれが一番ですね!」

じゃ、帯はどれがあうんでしょうね〜

「これは、どうでしょうか? 」

私はこっそりとある場所から帯をとりだし、すかさずその帯を一本だけその振袖に当てました。

と、周りの人たちが 皆「わ〜」という歓声をあげました。

Kさんも
「すごい素敵! これぴったりね!!」
と、その瞬時の組合せで大感激!

■ちょっとした秘密・その1)

この振袖展では多くの呉服店も参加しています。私は朝早くの下見の時に、
(私)(これはすごい、普通35万〜するこんな一流メーカーの○○織物の帯が198,000円でびっくり! その中で特にいいのが一本、これは間違いない!)

<Kさんのお好みにぴったりだし、どんな振袖にもばっちり!!>

嬉しくなってしまった私は、本当はいけませんが…
その帯を一本だけ、着物の衣桁の下にちょっと隠してしまいました。

先に売れてしまうと困るからです。そして、その出番を待っていたのでした!!
お好みが分かってれば、その人がどんなものがいいか、それが先に分かるのです!

裏技?が利いて、この振袖はぐっと格の高い装いになり、

「この帯ならどんな振袖でもあいますね、それに後から、訪問着にも締めれるから安心ですよ」
「そうですね、これなら格調も高くて私のすっごい好みだわ、それにこの振袖にぴったりですね」

「いや〜 とてもいいです」  
「小物はどれですか?  あ、この色の帯締めと帯揚げね、これなら全部いいわね〜 じゃ、これにするわ!」

「よかったですね〜」満面の笑みを浮かべるKさん親子を見て、とても嬉しく思いました。
これで、振袖、袋帯、帯揚、帯締めも決まったわけです。

「あと、たちばなやさん、長襦袢ってどんなのがいいんですか?」
あ、こちらのコーナーにあるのね、どれどれ・・

■ちょっとした秘密・その2)

「実はK様、ちょっとよろしいですか?(小さい声でこっそりと)」

「あのですね、ここの長襦袢は正直に言って、価格が…ちょっと割高なんですよ。」

「ですから、K様、店に帰ったら、同じようなものがこれよりずっとお安くありますから、その方がお得ですよ。後から持って行きますよ。これと殆ど変わりませんよ。」
とご説明しました。会場の方には黙っていて下さいね。

「あ、そうなんですか、じゃそうしますね、助かります」

全体の予算を考えると、予算が調整できるところは節約した方がお得ですし、正直にお話した方が
お客様にとってもメリットがありますからね。

あと草履バックも後から、持参してお得なものをと考えてましたが、案外といいものが会場にあったので、そこで決めました、満面の笑みで微笑むK様に私も嬉しく思いました。

「あと、スジケシも、ガード加工もサービスさせて頂きますよ、あと着付けの小物セットも全部
お祝いに差し上げますね」

では、全ての見積もりはこちらになりますが、よろしいですか? と ご説明しました。
「あ、そぅ それなら よかったわ、思ったよりお得にできてホントによかったです」  
「それに、何より、娘にとっても似合う振袖があって、今日はここまで来てホントによかったです」

今日はお世話になりました。

「こちらこそ、本当にありがとうございました。」

一ヶ月位お時間を頂きますが、またお届けいたしますね。

と、お礼のご挨拶を言いながら、私もその会場から退出していきました。K様親子のあの嬉しそうな笑顔を感じて、私も一緒に嬉しい気持ちでいっぱいでした。

ところが、それと別に意外な展開が…

私はK様親子と離れてエレベータに乗って1階にいく途中、その中には、同じ会場にいたお客様が4名、エレベータが閉まるなり、いきなり大きな声でこういうのです。私はただ黙って聞いていました。

「いや〜、まさか最後にあんなになるとは思ってもなかったよね」
「あんなにかかるとはね〜、驚いた!!」
「まったく参ったわよね!!」 「でも、あそこで断るわけにはいかないしね〜・・」

娘さんは黙ってしまい、お母さまとおぼしき人は、大きな声を上げてから首をうなだれてました。
私は心の中でこんな事を考えてました。

(どこの呉服屋さんだって、自分だけのことを考えると、少しでもお店の事を考えて高いものが
売れた方がお店はいいかも知れないが、お客さんはどうなの? )

衣装合わせでいいものを薦めていけば、当然いいものが気にいるのが普通で、少しでも親切にいろいろと工夫できると思うし、予算に余裕があって、その人がそういう物をを求めてれば別だけど・・

私はエレベータでの会話を聞いてとても悲しい気持ちになりました。
首をがっくりうなだれて「いや〜、まさかあんな結末になるとはね〜」って

それに比べて、対照的なK様親子の笑顔をもう一度思い出し、私は複雑な心境でした。
でもK様は喜んで頂いてホントよかった。と帰りの道を歩いていきました。

■上のお話しは、事実なだけに本当は公開したくなかったんですよ、読む人も心地よくなくなるかも知れませんからね。でも、そうならない為にあえて、公開してあります。すみません。どうぞご了解下さいませ。

<< 結論 >>

この時につくづく、思ったのは、お見立てする人が重要なんだと。

私の場合は、上記のような工夫をしたりして、お客様のご希望を一番に優先していますが、とても親切で良心的な人もあるし、そうでなく、実はお店にとっても売上げを少しでもアップしないといけないと思い、予算以上のものを薦めていて、それを誇らしげにいう人もいます。

会社のために必要なことであっても、その人が最後に笑顔にならないといけませんよね。
エレベータの親子は仕方ない、って顔でかわいそうでしたよ。

そうならない為に、お店はよく選んで下さいね!

まず、知り合いの人が親切にやっていたら、それが第一候補でみて下さい。
そして、そのような方がいらっしゃらなかったら、うちにまず、無料相談にどうぞお声をかけて下さい。

カタログで見たりして、それだけで判断するのではなく、人間関係も優先した方が親切に見てもらえますよ。
まずは、お店の人が <商品は勿論ですが、よくお話しを聞いてくれるかどうか?>
それも基準によき振袖選びができますよう、お祈り致します。

あと、大切なことは、お客様はある程度カタログを見たり、打合せした時に遠慮しないでご予算を先に言っていただいた方が安心です。とっても高価なお買い物です。

予算がある程度余裕があって、とてもいいものをご希望の方はいいですが、普通はご予算とお好みの地色、柄と全てのコーディネートが揃って笑顔になりますから、お店との信頼関係も大切ですね。

お知り合いに呉服屋さんがいなかったら、無料相談会へ⇒知り合いの店が高そうだと思ったらこちらへお問い合わせください。

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