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7) 店主と振袖

汗と涙の体験記

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「もしもし。たちばなやさんですか? 覚えてらっしゃいますか? 海老名のMです。」

(私)「すっかりご無沙汰しております。もちろん覚えておりますよ。その節は大変お世話になりました。お変わりございませんか?」

「はい。元気にしております。もうだいぶおばあちゃんになってしまいましたが。(笑) 
実はですね、うちの娘の子供が来年成人式なんですよ。それで、もう20年以上前になるけど、たちばなやさんに娘のいい振袖をつくってもらったでしょう?あれを着せようと思うのだけど、寸法が合うかもわからないし、小物も果たして足りるのかどうか、着物のことがまったくわからないので、みてもらいたいんですよ。」

「そうでしたか。今度はお孫さんが成人式なのですね。それはおめでとうございます。」

実は、Mさんは私が20代のときに、はじめて振袖を販売した記念すべきお客さんだったのです。
それが、当時は地域のお宅をそれこそ軒並み訪問して、ご縁があったお客さんのひとりなのです。

今では訪問活動は一切していなくて、ほとんどインターネットからのご縁でお店が成り立っておりますが、当時25年前のことを私自信もなつかしく思い出すのでした。

海老名のMさんが、当店の展示会にいらっしゃったときは、お嬢様が19歳でした。
その親子の姿はまだ脳裏に残っています。

あれから月日が経ち、そのお嬢様のお子さんまでもが成人式を迎えられて、また当店にご連絡いただいたことをうれしく思いました。

ここでわかることは、振袖は、決して一度きり成人式できて終わりではなくて、次の世代に引き継げるご家族で大切な贈り物であり、お母さんの思い出を残す大きな贈り物であったということです。

一般的に、成人式を迎えるご両親やご家族様は「振袖は結婚する前まで何度着ることもないからレンタルで十分ですよ」という方も多くいらっしゃいます。実際に現在では、平均すれば半数以上の人がレンタルで写真を撮り思い出を残しています。

ところが、今でもお母さんの振袖を活かしたり、あるいは思い出に残る振袖姿を新たに新調するお客様もいらっしゃいます。このように、振袖とご家族様のかかわりをもってわかることは、ご両親やご家族の目に見えない想いが形になっているのです。

着物というのは、洋服と違って何十年しても思い出が蘇るものなのです。お父様やお母様と振袖を見にいった思い出。家族と一緒に新しい振袖を着て、記念写真を撮った思い出。
そして、何十年経ってもき着なくなった振袖にさえ、ご両親の面影をそこに映し出します。
着物の形はあるけれども、伝わってくるのは見えない自分自身の心の中にある懐かしい想いだったということもよくあります。着物が簡単に捨てられないのも、着物に洋服と違う思い出がたくさん残るからではないでしょうか。

着物をレンタルにしようか、あるいは創ろうかというのは、どこのご家庭でも迷うことが多いようですが、どちらにとっても家族にとっての贈り物です。

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